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種から育てるミニ盆栽



種を播くと、春の楽しみが出来ます

木によって、それぞれの実が熟す時期がありますよね。 5月から7月は、桜や桜桃、ニワウメ、ブルーベリー。 8月から9月中旬は五葉松。銀杏は9月中旬から・・。 6年に一度と言われるブナも9月中旬から10月初旬。 豊作は6年に1回ですが、並昨程度なら2・3年目も注意。 また、お山によっても異なります。ただ、虫食いが90%近い。  10月になると殆どの木の実が熟します。しかし、採り急ぎ しない事です。実を採るのが早すぎると、熟してないので 種が未熟で発芽しません。  10月は何度か通い、実の状況を見て採取。木によっては、 11月に入った方が良い場合もあります。こまめに通わないと、 既に落ちていた・・とか。







 

ところで、水遣りって大変だよね・・ってのは、鉢ものなんで当然なんですが。 水遣りって難しいですよね。何年も育てたものが、一日の水遣り忘れでボツ(-"-)  忘れ・・と言っても、葉が伸びたお隣さんの影に隠れてた・・なんて事がよくあります。 特に気をつけないといけないのが、雨です。晴天が続くと、水遣りの回数とかパターンが 出来るけど、時に雨が降って安心していると、軒下の奥の方はカラカラ状態だとか。  また、表面が濡れてるように見えるだけで、鉢の中はカラカラ・・など。 水もやりすぎると、湿度が高くて酸欠状態で根腐り。あれほど梅雨時期に 雨が降っても根腐れしないものが、生活習慣病のごとく毎日の水遣りで ボツになる。  ここは影だ・・ってのも思い込みでありまして、季節や時間帯により、まさかのドピーカン だったりして、唖然とします。  思い込みや、生活習慣病のような、水遣りパターンを見直しましょう。

2009年9月11日(金)
どんな木が好き?

事始めは、ミニ盆栽の本を頼りに、松柏・雑木・花物・実物に分けてリストを作り、初年度は50種以上の種を播いた。2年・・3年と経つうちに、自分の好きな木が見えてきた。
3年位経てば、何処に何の種があるかが分かるようになる。野山だけでは無理なので、公園や公共施設なども覗いて見る。
さて、どんな木が好きなのか?育ててみると分かるが、強靭さとか枝の作りやすさなんてのも候補に上がる。南天をミニ盆にしている人はいないだろうが、あの木は強い。樋の水が掛かる所に置いても、水分を切らし加減でも大丈夫。しかも、置場所を選ばない。少々影でも日なたでも大丈夫。

 

松柏

五葉松 は大好きだ。それが生えているお山も好きだけど。

  

  

イチイ の葉も良い。挿し木でも着く。挿し木は明るい影なら、寒暑を避ければ時期を問わない。
   

コメツガ なんてのもある。お山に行けば苗はあるが、形良く締まったものはほとんど無い。
   



雑木

イワシデ 強いし枝が自然に出来る。シデ類は全般に好きだが、その中でも葉が小さくて薄さがあり涼しげなのが良い。その立地も石灰岩がある所・・なんてのが嬉しい。玄関先にちょっとした大きさの石灰岩があると、カルスト風景を思い出し一瞬だけど心が和む。
 

   
    横倉山(馬鹿だめし)石灰岩を好む

  赤はウラジロノキ

ニオイカエデ  葉が可愛らしいので毎年種まきしていたが、今年(2009)は全く種が付いていなかった。ここ6年ほどは、毎年付いていたのに。  
 

ヒメシャラ 幹肌良し色良し葉の大きさや色合い良し。強健とは言えないが、明るい日陰向きか。お山には南斜面とか北面にもあるし、木立が密集している影にもある。
   

ブナ 葉が良い。下から見上げると、葉の隙間から青い空がチラチラ見えて。種を拾うのは大変だから、どこかの大学のようにネットを張ろうかと。それとも、張ってるネットから戴きマス(~o~)水が好きな樹だ。雨が幹を伝って根元に流れるようになってるなんて、全ての木がそうなんだろうか。
     
      瓶ガ森林道の伊吹山             9月中旬         瓶ガ森林道 5月1日

 

  

花物

  葉も花も良い。実が出来る木と出来ない木があるが、いろいろ見て廻るとどこかに実の成る木があるはずだ。少し黒ずむぐらい熟さないと発芽しない。桜切る馬鹿って言うけれど、ミニを作ろうとしたら切り込まないと仕方ない。小さいうちは大丈夫だ。
    

サンザシ  葉も好きだが、ものにより3年すれば花も見られる。
   

ザイフリボク  お山の山頂近くの尾根筋にある。実が熟するのは11月後半。採るのは1月でも良い。果肉に包まれているから、中の種は乾燥していない。ただ、種を水に浸けると粘いゼラチンのようになる。
   

 椿  つばきさんほどじゃないが、照り葉が好きだ。日本種「菊月」と外国種「タイワンヒメサザンカ」の交配種。輪は直径三〜四センチ程度で一般の椿に比べて小さく蕾が多いのが特徴。

  伊予姫

シデコブシ 珍しい木なのと、コブシ系では比較的葉が小さくて花も白くて良い。
   

ハギ  山野草の類か。昔から好きなんだけど、大きな庭でゆったり咲かせたい花だ。水が好きな樹だ。
   

リキュウバイ  春先に明るい緑が元気に伸びて、ひときわ目立つのが良い。その後はパッとしないが、あの春先の勢いは群を抜いている。 
    



実物

ミカン  伸び始めが間延びしやすいが、割合強く他と変わっていて1,2本あると、目を楽しませてくれる。
   

ウメモドキ  枝振りや葉、秋の赤い実。
    

カマツカ  石鎚山や筒上山の登山口にもある。東赤石山の山荘経由コースの渡渉点にも。実が熟するのは遅い。10月後半から12月に熟する。 
    
 

 
ガマズミ  日陰好みで照り葉。秋の赤い実はいやでも目に付く。
   

クマヤナギ  葉も良いが黒く密集した実も良い。剪定を好まないようだが、剪定しないと小さくならない(~o~)
   

アキグミ  強健と作りやすさが売り。種類は多いが葉が小さいものをお山で見つけたので大事にしている。実の時期は秋。通行するおばちゃんの枝折りより先に実を採取しなければいけない(-"-)
   

ナナカマド 雪の上に落ちる赤い実。涼しげな葉。お山では山頂付近やトラバース道に多い。ブナ帯なので暑いのは苦手。   
   

マユミ  幹肌の白さと荒れ。根伏せ出来るのが嬉しい。
   

サワフタギ 瑠璃色の実と葉脈がくっきり見える葉。白い幹肌も特長。お山には明るい日陰にある。
    

山柿  紅葉する照り葉と実。伸び初めが間延びしやすいのが難。
  横倉山

ルリビョウタン ふくよかな葉。剪定を嫌うが挿し木で繁殖簡単。蔓を伸ばしてやれば成長も早い。
    

2009年9月11日(金)
五葉松の違い

五葉松も、その産地によって性情が異なるようですが、ここでは主に愛媛県内のいくつかの山の五葉松を見てみました。
石鎚山と東赤石山は有名ですが、どう違うのでしょうか。石鎚山のものは銀葉、東赤石山のものは金葉と言われているようです。また、その近隣の山の五葉松はどんな性情なんでしょうか。同じ山でも生えている場所により色々でしょうが、大体の見当はつくでしょう。
言葉で違いを語るにはあまりにも無知なので、画像による違いを見てみましょう。

はじめに、
石鎚山。土小屋ルートでは休憩地と呼ばれる南側の開けた階段状の登山道に生えている。そして、ニノ鎖と三ノ鎖の間の迂回路にも。大きい木が多く、東赤石山のように多くあるわけではない。

    

  

次は東赤石山。主に赤石山荘から山頂に向かうトラバース道の両側や山頂付近に多い。赤石五葉松の産地の人は、北側の土居町ルートから登っていたようだが、鉱山も閉鎖され道路が荒れているようなので、北側へ行くには赤石越を北側に下れば良い。
赤いカンラン岩の間に五葉松が点在する。木の大きさも小から大と色々あり、これからの成長が望める。山頂のものは北側(瀬戸内側)からの風のためか、真っ直ぐに伸びる事無く、まわりの岩のように平らな形をしている。採取時期は8月中旬過ぎ。採取は許可されていない。

   

   

  

 

次は、東赤石山と石鎚山の間にある瓶ヶ森の五葉松。採取時期は九月中旬。点在

   

そして、石鎚山の反対方向に登る岩黒山の五葉松。

 
                    ともかく枝数が多いのに驚く
       大きいものは高さ30mとか               ホシガラスとリスが種を漁る
                                   
  9月22日
 
 岩黒山については、アケボノツツジが有名で、各HPも登山ガイドブックもそれには多く触れているが、五葉松について書かれているものは見当たらない。ただ、今回山に登ってみて驚いた。その規模は東赤石山と同等で、木の大きさはそれ以上だと。その性情は不明だが枝が多くとても密だ。五葉松としてマイナーなのは、マニアとしては嬉しい。

ホシガラスが種を貪るのは常時のようで、リスも松の枝を揺らしていた。この時期松ぼっくりはまだ青く、それでも9月一杯には傘を開くのだろうか。四国五葉松を語るとき、東赤石山と石鎚山の二者を指すが、瓶ガ森や筒上山は木の数も少ないので兎も角も、この岩黒山の名前が上がらないのは疑問に思った。

 ともかく、育ててみよう。東赤石産のように、成長が良く作りやすい、木肌が荒れやすく葉性が良い・・と言う特徴を、越えられるかどうかは分からないが・・・。
  アケボノツツジ
 
岩黒山のさらに南側にある筒上山の五葉松

 
                  山頂付近にわずかに点在
 
          
  銀葉なのか金葉か?9月22日
   
石鎚スカイライン入口にある五葉松。まだ木が若いので種は出来ていないが、八房系で感じは石鎚山のものに近い。

  

某神社に献上された赤石五葉松

  

某小学校裏手にある五葉松。採取時期は7月末。

 

緑化センターの五葉松

 

七折にある五葉松。採取時期は7月末

  

広田村に向かう右手にある五葉松(2010年枯れちゃいました)

  

徳島県の一の森山頂の五葉松

     

 

種が取れる時期はそれぞれ違い、8月中旬に傘が開くもの、10月に傘が開くものなどあるようだ。
五葉松をミニ盆栽にする場合、曲げが付いたならそのままの高さで良いが、思いついたように時間を置いて2週間に1本・・とか発芽するので、曲げを付けられなかったものは、軸が青いうちに葉の下1cmを鋭い刃で切り、軸切り挿し芽にすると低いものが出来る。

ただ、気温が25度を超えるようになると休眠に入るので、成長が一時的に止まるため、梅雨前には挿し芽を終えたい。もしくは、梅雨明けならば直射が当たらないところで、秋の土用まで持ちこたえ発根に期待したい。

時期、置場所、水加減、用土など細かな配慮が必要になる。培養に当たっては、陽射したっぷりで、潅水は控えめにすること。潅水が過ぎると根腐れするが、他の木に比べ湿気を嫌うようだ。

たぶん、根に付いている五葉松の菌根菌が嫌がるんだろうな。ちなみに、草や木はそれぞれの菌根菌が必要なようで、松を南半球に植えたら松の菌根菌が居ないので、育たなかったという話を聞いた。

ボラ土や川砂など水はけの良い土が良いようだ。当地は花崗岩が多いので真砂土を利用したりしている。地元で採れる土のほうが安く買えるので、大量に必要ならば、山に行けば売っているので、2トン車に
一杯・・とか購入すると良い。自分で運転して取りに行けば2トン車一杯が2,000円〜、配達してもらうならば15,000円〜也・・・・と、なるようだ。

2009年9月19日(土)
ブナのこと


 大川嶺 皿ガ嶺

 何をキッカケに想い始めたのだろうか、5年くらい前からブナの事が気になり始めた。建築に用いる材料としては腐りやすい事から、ほとんど利用されず、気温が今のように高くない昔は、高地にはかなりのブナがその範囲を占めていたに違いない。放牧のためとか称してブナは切り倒され、残っているのは斜面が多い。愛媛県では高度1,000m〜1,700mに分布しているが、石墨山や伊吹山、大川嶺の1,500m地点に多い。
ブナは冷涼な気候と湿潤を好むと思うが、尾根筋や南斜面にあって陽射しも好む。

 大川嶺 中津明神山

お山の気候は平地に比べ雨が多く、また霧が多い。自然がかもし出すミスト状態のようなもので、太陽光を和らげ温度を下げ生育しやすい環境となっている。梅雨の時期に枝葉が急速に伸びる光景を目にするが、まさにそのような状態なのであろう。9月半ばになるとブナの実も茶色く色付き、9月末には種が落ち始め10月15日位まで落下が続く。

   9月18日瓶ガ森林道

ブナの豊作は6年に1回とか言われるが、落ちた種を拾ってみるとその9割が中身の無いシイナであったり、1mmほどの穴が空いた虫食いで、種を水に浮かべてみると浮く種ばかりであった。豊作と言われる年にしてこうだから、並昨の年などはほとんど虫に穴を空けられているのだろうと思う。

  右がシイナと虫食い

愛媛県の瓶ヶ森林道にある伊吹山から瓶ガ森周辺では、2005年の秋には瓶ガ森手前(石鎚山側)の何本かだけが実を付けたが、ほとんどシイナか虫食いだった。2006年秋は豊作で、家族を連れて拾いに行ったが、紅葉の頃の瓶ガ森林道は車が多く危なくもあり、また何をしてるのか聞かれる事も多かった。

  ふっくらとして重さを感じる種 2006.09末〜10中旬

この年は昨年実らせた瓶ガ森手前の数本は、実を付けなかった。その年は、高縄山も豊作だったようで、遅い時期に行った折、高縄神社に下る道の近辺に沢山実が落ちていた。種は三角錐のような形状をしているが、ふくれた部分がふっくらとして重さを感じ虫食いの穴が無いものが水に沈み発芽した。慣れてくれば、色を見ても判別が付くようになる。やみくもに拾うよりは、じっくり腰を据え優良な種を選別しながら集めるのが良い。ただ、往復や移動で時間を消耗しており、日差しが短くなる時期なので、あまり長く居られないのが残念だ。

  林道沿いの岩にブナ(瓶ガ森林道)

ブナの木は道路端にだけあるのではないが、道路端意外は木の足元が笹に覆われているので、種を拾うのは難しい。時期的に落ち葉の下に種があるケースもある。ブナの寿命は250年と聞いたが、運よく発芽しても光が当たらず水が無ければ発育は難しい。少しの岩の窪みに種が転がり落ちて、岩肌を流れる水分で発芽する。そんな固体に出会うと、これから数百年生きていく木の生命力を感じる。

   2007.05.01

  こんなところに、殻が・・(皿ガ嶺2007)

実が落ち落ち葉が布団のように重なり、やがて遅い春を迎える5月。やっと薄緑色の双葉が頭を覗かせる。ブナの実は森に生きる動物の餌として重要なのだが、それまでにほとんどが虫に食われてしまうので、ブナは時を待たずして実を結ぼうとするようだ。ただ、結実を急ぐとシイナが増える。昨年は皿ヶ嶺で結実していたようで登山中に殻を見つけたが、瓶ガ森下の数本も実を付けていた。豊作から3年目の今年は豊作ならずも並作程度になるのだろうか?

2009年10月7日(水)
種播きについて

種蒔きについての予備知識や注意点をまとめてみました。どうかご参考にしてください。

☆実の中に種がある

 種は湿った果肉に包まれています。果肉には発芽を抑える物質が含まれていて、適温、適湿になるまで待機しています。

☆鳥が好む赤い色

 鳥の消化管を通ると果肉が消化されるので、発芽しやすくなります。
鳥の視覚はヒトに似ており、脊椎動物の中でも霊長動物と鳥類だけが色覚を持っています。

 

樹木の果実の色は赤と黒が多いのです。多肉果は鳥に発見されやすいことは重要で、赤や

黒は緑色をバックにした場合、最も目立ち、果実の色は鳥を引き寄せるための誇示であります。

 鳥の消化管を通ると果肉が消化されるので、発芽しやすくなります。


種の皮が硬く水を吸収しないので熟した実ほどそのままでは発芽しにくい性質があります。こういう硬実のものは硫酸に浸したり熱湯処理したりする方法もありますが、ナナカマドの場合は、完全に熟する前に取播き(取ってすぐ播くこと)するとよいでしょう。

 

もしタイミングを逸して実が熟してしまったら、種にキズをつけて水を吸わせてから播いてみてください。細かな粒のサンドペーパーの上を軽く転がすのも良いでしょう。

 

赤い色は緑の葉の補色ですし良く目立ちますが、黒い実は何故黒なんでしょう。桜は赤から黒に変わります。赤いから熟しているかと種を播きましたが不発でした。次の年は黒くなった種を播いたら発芽しました。クロモジ属(クスノキ科)ってのがありますが、

○クロモジ節・・・クロモジ、ヤマコウバシ

○シロモジ節・・・シロモジ、アブラチャン、ダンコウバイ

     シロモジ、アブラチャンはうす緑色から茶色に変化しますが、後のクロモジ、ヤマコウバシ、ダンコウバイは、晩秋の枯れ葉がほとんど落ちる頃に、黒い実を付けています。

     遅まきの実だから黒いのでしょうか?

 

☆採取の時期

 ほとんどの種は、熟さないと発芽するまでに至りません。樹種によって実が熟する時期があり、また、採取する場所(山の高低や日当り)により、その時期も変わります。ほとんどの木が10月初旬から11月初旬にかけて実るようです。ただ、春に花が咲くサクラ、ニワウメ、オウトウなどは5月、ブルーベリー、五葉松の一種は7月末・・など、木によって時期があります。

 小まめに通い、採取時期を見過ごさないように、メモって置きましょう。

☆取り播きor春播き

 取り播き」は採取したらすぐに播く事で「春播き」は秋に採取した種を冷蔵庫保管し、翌春に播く方法です。冷蔵庫の管理者に異論がなければどちらでも良いのですが・・・、

 ◇取り播きの注意点・・用土を発芽まで乾燥させないこと。

 ◇春播きの注意点・・・種を乾燥させないようにすること。冬の寒さを冷蔵庫(野菜室)保管で経験させる事。播くのを忘れないこと。カビの管理をする事。

 ◇乾燥している種・・水に一昼夜浸し、充分に水を含ませます。(どの程度の期間水に浸けるのか・・・種が沈むまで。1週間とか。それでも沈まなければ、チャック式のナイロン袋に種と水を少量入れ冷蔵庫の野菜室にて1ヶ月程度放置しておくと、沈むものが増えます。ただ、それが全て発芽するかどうかは?ですけどね。

 ◇ジベレリン・・・・発芽促進にはジベレリンが効果的ですが、通常は必要ありません。

 

☆用土は                      

 ◇酸性を好む木があります。

ツツジ、石楠花、ブルーベリー、ナツハゼなどは鹿沼土+ピートモスなど弱酸性土が良いでしょう。私的には区別しないで赤玉土に植えるほうが好きです。鹿沼土は水持ちが良いので、水やりが好きな私ん家では発根が悪いように思いますので。まあ、果たしてそれが原因なのかどうかの根拠はありませぬが・・・なんとなくってヤツです(-_-;)

 ◇新しく清潔な土に播く。

   目に見えない細菌により、ウブな新芽が腐ります。古い土は避け新しい用土を使いましょう。

 ◇光の量の多少で発芽する 嫌光性or好光性種子

  好光性種子は光に反応して発芽するので、薄暗い場所でまき床を管理しているとなかなか発芽できません。こんなときは、日光の当たる所にもっていくと、発芽することが多いです。

覆土も好光性種子の発芽不良の原因になりますので、必要以上の覆土は不要です。
ちなみに光の質ってのがありますようで、午前中の日光は紫外線が多く光合成にも大変都合が良い。午後の日光は赤外線が多いため、葉温も上昇して消耗する。
しかも光合成が一日を通じて最も活発な時間帯は午前中だとか。
いかに午前中の光を当ててやるかですね。しかも、花を咲かせるには光を充分に当てることが必要のようです。

 ◇発芽に必要な温度

  光と関連しますが、発芽にも必要な温度があります。春先は寒いですから、日陰では発芽しないこともあります。出来るだけ、東向きの朝日が当たる場所を選びましょう。

 ◇細かな種は水苔に播く

   山野草やブルーベリー、ナツハゼなど粒が細かい種は、水苔を小さく砕き敷きつめた上に覆土

   せずに播きましょう。水やりも強いシャワーは避けましょう。

 

☆苗腐れ防止に・・ 

 新しい土とは言え細菌が発生し、発芽した当初の茎が柔らかい時期に土と接する箇所から腐ってい く事があります。特に水をやりすぎて湿気が多くなりがちとか梅雨の時期は要注意です。

 

 腐れ防止には、種を播いた時にオーソサイド水和剤を散布しましょう。また、1ヶ月に一度は散布 しましょう。また、そのような症状が出たときや梅雨の時期にも散布します。オーソサイド水和剤 が無ければ、ダコニール水和剤かベンレート粉剤でも良いでしょう。・・・って、殺菌剤なら何で
 も同じだと思っていたが、予防と治療またはその両方という3つの
 区別があるらしい。

  予防
   STダコニール1000、オーソサイド水和剤(種子、球根の消毒)
  治療
   カリグリーン(ウドンコ病)、ベニカマイルドスプレー
  予防治療
   トップジンMスプレー、トップジンMゾル、ベンレート水和剤、ストマイ液剤20

 

☆水やり

 葉や根が出ていないから、頻繁な水やりは不要だが、種が乾燥しない程度の保湿は必要で、表面の土が乾いたら、鉢の底から水が出るまでタップリ与え、土中の空気を入れ替えましょう。

 旬の季節のものはよく活動するから、土もよく乾きます。

 

☆ナメクジ、ダンゴムシ

 ダンゴムシもナメクジも一見無害に見えますが、若芽や若葉、花弁を好んで食べます。食害されたところは穴が開いたり、生長を止めてしまう事がありますので、早めに退治することが肝要です。

 ナメクジは、夜間に懐中電灯で見つけては捕殺しています。春のなるべく早いうちに、ナメクジチェックをすることをお勧めします。春の盛りになってから、大量の繁殖ぶりを見つけたときは、もう手遅れですから。早春の卵を産みつける前に根絶しておけば、春に被害が少なくてすみます。ビールを入れた器を置いたり、バナナの皮を置くよりも、20時以降の夜間の見回りと捕殺です。塩を振りかけたら、苗も枯れますよ。ナメクジの活動期は3月から11月まで。産卵は3月とか。

 ナメクジ退治の特効薬は椿の種の搾りカスのようで、市販もされてますね。「椿 ナメクジ」とかで検索してみてください。ただ、畑にはダメだそうですね。ミミズも死んでしまうし、その溶けた水が川に流れ込むと魚も浮くんだとか。
もう一つは、ビールに反応することから、「酒かす+メタアルデヒド」が効果的らしい。メタアルデヒドは市販のナメクジ退治薬に5%程度配合されてますから、これを混ぜる。どの程度混ぜればいいのかは不明でしたが、この辺はナメクジに聞かなきゃ分からない(-_-;)

 関係ないお話ですけど、蚊取り線香ってのは蚊を寄せ付けないようにしたり、せめて気絶させる程度のものらしい。温暖化のせいで、冬にも蚊が飛んでる。キンチョーの夏のコマーシャルも、キンチョーの冬・・になるとかならないとか(~o~)

冬場の石灰硫黄合剤の散布を2回にしたら、ナメクジとかダンゴムシにも効果があるように思う。
ダンゴムシは鉢の下に居るし、鉢の用土中にも居るので散布は効果的だ。

☆2年目に発芽するもの

種を4℃で保管し翌春に播種した結果(岩手県林業技術センターの研究成果速報H12.2.4より引用)

       1青字は私の経験上 

◇当年発芽 トチノキ、コナラ、ミズナラ、クリ、クヌギ、カシワ、サワグルミ、キハダ、カラタチ、アキグミ、スズカケノキ、ムクゲ、サルスベリ、キングサリ、ハナズオウ、マメツガ、カツラ、アオダモ、マタタビ、イタヤカエデ、オニグルミ、タニウツギ

      松類(赤松、黒松、五葉松)シデ類(イワシデ、クマシデ、アカシデ)ニオイカエデ、

      ヒメシャラ、ブナ、ザイフリボク、チャ、ツバキ、シデコブシ、カマツカ、カリン、キンズ、クマヤナギ、シバグリ、シャリンバイ、ナツハゼ、ヒメリンゴ、ビナンカズラ、

      

2オレンジの文字色は90%程度当年発芽

 

◇当年〜翌年発芽(半数程度が当年、翌年)ハクウンボク、ネムノキ、イヌエンジュ、ボケ、カスミザクラ、

◇翌年発芽(2年目発芽)ハマナス、ケヤキ、エゾヤマザクラ、クロモジ、エゾエノキ、ニワウメ、シダレモモ、ナナカマド、シロヤマブキ、ベニシタン、ミツデカエデ、ヤマモモ、イロハモミジ、ハウチワカエデ、コミネカエデ、ニシキギ、マユミ、ツリバナ、オオカメノキ、ミヤマガマズミ、カンボク、マンサク、ハシバミ、サンショウ、エゴノキ、ホオノキ、ハリギリ、イチイ、

3グリーンの文字色は70%程度翌年発芽

☆ネームプレートは忘れずに

 憶えてるから大丈夫・・なんてのは3日間だけです。必ずプレートを付けましょう。それによって、水やりの頻度や日差しの当て方が変わります。

☆気が向かない日には播かない事

 ついつい、いい加減な種播きになります。せっかく求めた種ですから、気持ちが向かない時は

無理に種を播くのはやめましょう。

 

☆種は乾燥すると休眠してしまう

 種に限らず、木でも暑かったり、寒かったりすると休眠してしまいます。人間のように、服を着たり脱いだりが出来ませんからね。「もう・・暑くてやってられない」って気絶してしまうんでしょうね。休眠させないように加湿して保管するとかの方法も必要です。

 

また、休眠を打破させるには一定の低い温度に必要な期間置いてやる事。もしくは夏の暑さを感じて打破するものもありますから、保温器で加温し休眠打破の調整をすることで、より早く発芽させることも出来るようです。種をだまして発芽させる訳ですね。

・・豆科のアカシヤなどの種子はなかなか発芽しない。ところが湯呑み茶碗に種を 入れて煮えたぎった熱湯をかけ、湯が自然に冷めてからまくと70%以上発芽する。湯によって休眠から覚めるので「湯ざめ」と言われている。

・・ネムの木には、同じ木からとれた種子でもすぐに発芽するものと、なかなか発芽しなものととがあることが分かった。ところが、虫のついた種子はすぐ発芽し、虫のつかない種はなかなか発芽しないことが分かった。この方法は虫が芽を覚まさせているわけであった。

・・なかなか発芽しない山ウルシの種は、1か月ほど冷蔵庫に入れておき、28の恒温器に10日間入れるという過激で複雑な処理をすると、やっと目を覚ますという。
 

☆耐暑性は夜の気温がポイント
草花にとって、いちばんこたえるのは、夜に気温が下がらない場合です。昼間気温が高くても、夜になって、6以上下がれば、 草花はより楽に夏越しすることができます。草花にとっては、昼夜の気温差があることが大切で、耐暑性はかなり相対的なものといえます。

これは、気温が下がらないと夜間も昼間と同じ呼吸量になってしまうため。呼吸量は変わらないのに、夜のうちは光合成が行われないので、 草花の体内の炭水化物をそれだけ消耗することになってしまいます。 反対に夜温が低くなる場合は、10下がると、呼吸の量は半分になるので、より過ごしやすくなるというわけです。夏は夜温をなるべく低くするとベターとよく言われるのはこのためです。

夜温をさげるには、打ち水をしたり、風通しをよくしたりする工夫が必要です。 ただし、温度だけでなく、湿度が高いのも、草花にとっては負担になります。 日本の夏はそれでなくても湿度が高く、病気を招きやすい環境なので、空中湿度が高くならないことも大切です。

☆種をご購入いただいた皆様へ。
種を播くまでにしておきたい事。
 @すぐに種を播くには
  お届けした種は湿潤状態ですので、新聞紙を広げた上に広げて、表面を乾燥させてから播くよう  にすると、巻きやすくなります。播いてからの殺菌剤噴霧は忘れずに!

 A春播きするには

 種子を消毒液に一昼夜浸けて、湿潤状態のまま冷蔵庫の野菜室で保管します。

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